4日目

白樺湖



9時就寝。5時過ぎ起床。 今日は朝まで眠れた。そしてとても寒い。
エンジンを掛け、銀マットをはぎ取り、狭い車内で着替える。 外はまだ暗く、街明かりも少なく、湖面はただ暗闇を映している。
今日で長野ともおさらばかと思うと少し寂しいが、 また来ればいい・・・ そう思い直し出発。

←朝の白樺湖 
湖面に映る街頭の明かりが 写真に乗らなかった。残念。


女神湖



いかにもな名前だが、街道に近く、レジャー施設も隣接されボートも浮かんでいる。 近くに木道があり、湖沿いに湿原になっているが、例のごとく枯れ野原。 目的地にするほどではないが、春限定で道中立ち寄るにはいいだろう。
休日のためか、こんな朝早くに観光客2組(中年夫婦・ババァ2人組) と行き違い挨拶をする。 観光地としてはマイナーな部類だが、アクセスがよければ人は来るということだろう。

あまりの寒さに掟を破って自動販売機でホットココアを購入。


御泉水自然園



女神湖から竜ヶ峰を駆け上がる。 相変わらず紅葉の道が続く。 白樺高原の名に恥じず、森林帯を突っ切る。




御泉水自然園6:30到着。 入場料がかかるはずだが、管理小屋に誰もいない。 まだ営業時間前なのだろう、時間外に来た人は帰りに払うよう看板に書いてある。
ここは道路を挟んで山側と園側にわかれる。 距離があるので靴を履き、ニット帽をかぶり出撃。
まず山側に入る。

枯れ葉がカチカチと大げさな音を立てて落ちる。




山側は広く、 急坂を下って行った先に滝があるが、御覧の通りたいしたことはない。

帰りは当然急登となる。




息を切らして登板する。 熱くてニット帽をとるとすぐに頭だけ冷える。 やけに冷えると思って立ち止まってみると、雨。 カチカチという音も落ち葉だと思っていたが、雨が熊笹を叩く音のようだ。 これは急がねばなるまいと足を進めるが、無情にも雨は本降りへの変わっていった。

一度駐車場に戻り傘を装備。 今度は園内に入る。まだ受付後屋に職員はいない。




有料の園内はとうぜん整備され歩きやすい。 色づいた木々を眺めながら、 傘をさしながらゆっくりと歩く。


写真の画質が低く紅葉がブロックノイズになっているが、 容量及び大きさ重視のため。
まぁ雰囲気ということで・・・




雨は強く、気温は低い。 吐く息がすこし白んでくる。

物思いにふけりながら、しんみり歩いた。
こういうのも悪くない。




傘に落ちる雨音と、木の葉を打つ雨音と、地に落ちる雨音の中、 ひとりゆく。 寒くて鼻水も垂れてきたが、この時は天気を恨む気も起きず、 さりとて急ぐ気にもなれず、ただゆっくりと・・・否、トボトボと歩いた。
園内に行き交う人はなく、これはこれで雰囲気があった。

相棒のいないひとり旅。 何のために生き延びているのかわからないけれど、 こういう景色を見て感傷に浸ることが、数少ない生きがいになっている。
無意味で虚しいことなのは分かっているのだけれども・・・




園は広く、奥は密集した森になっている。 紅葉の白樺の中に、奇妙な緑が。

木々の枝から垂れている緑の ヒゲみたいのはいったい何?




生きている木の枝から苔のようなものが吹き出している。 寄生種の苔だろうか。 自然界では当たり前のことなのかもしれないが、 自然はミクロでもマクロでも 我々を驚かせ感動させる。

粘菌・・・ ナウシカ・・・


ファインダーを覗かずマニュアルで撮影。案外うまく映った。


駐車場に戻ったのが8:20。 管理小屋に人はいないが、駐車場に軽トラが2台とまっていた。 軽トラのおっちゃんに入場料をお預かってくれと頼んだが 「あと10分で開くから」と断られる。

しばらく待っていたがなかなか職員は来ない。 悪く思ったのか軽トラのおっちゃんが寄ってきて雑談が始まった。
やれどこから来たの?、良く来るの?、何処によってきたの? とお決まりの質問。 何処に止まったか聞かれて車だと答えると笑われた。 と同時に今時の軽自動車は優秀だという話をしてくれた。
例のごとく雪情報を聞いてみると11月〜4月初めまでは危ないようだ。 おっちゃんたちはそれでも道路を80キロでぶっ飛ばすらしい。 紅葉は今がピークでこれ以上はないようだ。

おっちゃんに「学生か?」と聞かれた。 自分では見た目も老けていると思うのだが、老年の人から見ると 若いのだろうか、それともいまは30歳まで学生をやっていてもおかしくなくなった 時代ということだろうか。
社会人であり、有給休暇を使ってきていると言ったら驚かれた。 今時有給休暇を使えるところなんてあるのか!と。 別にインターネットなんてやってなくても、年寄りでも、 労働者やってればわかるんだよね、ふつうの事は。

10分遅れでやってきた職員へお金を払い、出発。


毒沢温泉 神の湯



700円 内湯1 水風呂1 AM10時から

細い道を登る。駐車場は市道沿い。坂を登る手前にも 町営温泉らしきものがある。
小さな温泉宿でなんと風呂は6人限定。それ以上の来客時は断るらしい。 午後からは取材が入るので日帰り入浴はできませんと書いてあった。

風呂は小さく内湯のみ。濃厚な茶色の湯船と透明な水風呂。 それぞれ別の鉱泉で、水風呂は飲める。 飲むと・・・とんでもない味がする。どんな味かと言われても、 あえて言えば酸っぱくて舌と歯に張り付いてくる味・・・とでもいおうか、 ともかくとんでもない味!である。
渓谷沿いに立っていて、木々には鳥の巣箱がそなえてある。 窓を開け放つと冷たい風が入ってきてのぼせることはない。 湯面に映る木と影が穏やかに揺れる。
飲める泉質・濃茶の湯面、 ハゲおっさん的には最高レベル。露天がない風呂で五つ星評価は例外中の例外だ。
信州の雨を聞きながらここ数日を思い返し、 ハゲおっさんの旅はおわりを告げた。

写真のモデルになっちゃったおばちゃんゴメンね。


帰路

諏訪神社に寄ろうか考えたが、時間を考慮して今回はパス。
せっかくパスしたのにバカカーナビのせいで、 諏訪の市街地を通って高速に乗るはめに。市街地はかなり混んでいて 建物も多く、 幹線からはまったく湖は見えない。

釈迦堂PAにてあごだしラーメン600円を食らう。 ネギがシャキシャキしているがあとは普通。 このPAは大きくないのだが食べ物が充実している。毎回寄ろう。


旅路にて



復活の道程コーナー。
やめると言ってすぐに復活。 使おうと思ったけど使わなかった・・・けど出したい写真を紹介する コーナーにする。


戸隠。ここは行くべき。
戸隠山も景観がスゴそう。絶対行きたい。




美ヶ原の峠。
紅葉を尋ねる旅はタイミングが難しい。 紅葉の時期は短く、 高度、緯度によってすぐに色づきが失われる。

どうしても紅葉を楽しみたければ、行った先で急遽予定変更するような 身軽さが必須になる。




虚しい一人旅。
頼れるもののない一人旅。

人生の残りカスを生きている君
一人旅をしてみたいと思わないか?











































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